
日々の生活のなかで、ついイライラしてしまう相手――
思い通りに動いてくれない人、空気を読まない人、なんでもコントロールしようとする自分。
そんなとき、ある人が教えてくれた対処法があります。
「コントロールできない人間を“鳩”だと思えば、気にならなくなるよ」
街角の鳩は、突然飛び立ったり、人の目の前をふさぐように歩いたり。
それに腹を立てる人は少ないですよね。
「ああ、鳩だもんね」とスルーできる。
それと同じように、イライラの対象を“人”としてでなく“鳩”として認知することで、距離が取れるという考え方です。
これは一種の認知行動療法のアプローチでもあります。
ただ――
こだわりの強い人にとっては、この方法が逆に難しく感じられることもあります。
たとえば、「あの鳩は近寄りすぎる」「あの鳩は図々しい」などと、
“鳩”にも優劣をつけてしまい、純粋に「ただの鳩」として見ることができなくなることがあるのです。
でも、ここでひとつ、とても大切なことがあります。
たとえ「鳩として見る」ことがうまくできなかったとしても、
その方法を“やってみた”という行動そのものが、とても尊いことだということ。
こだわりを持つ人が、自分の考え方を少しでも変えてみようと行動したこと。
その行動力は、心から称賛されるべきことです。
そして、やってみて「合わなかった」という結果が出たことも、意味のある一歩です。
なぜなら、「合わない」とわかった時点で、次に試すべき方向が見えてくるからです。
それは、前よりも確実に前進している証拠です。
どんな悩みにも“これ一つでOK”という万能薬は存在しません。
人にはそれぞれの向き・不向きがあります。
うまくいかない自分に、がっかりしなくて大丈夫です。
自己嫌悪にならなくて大丈夫です。
一歩ずつ、自分に合った心の持ち方を、見つけていけたらいいですね。
そのお手伝いを「まちの保健室」でできたらといつも思っております。
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かずみー (水曜日, 06 8月 2025 20:04)
宇野さん先日はお世話になりました
最近のことです
母と電話をしていて少し大きな声をあげたら電話ごしで父がうるさい‼️どーの
こーのと怒鳴り散らされて、その日と
翌日、精神不安定になり仕事まで休みました
精神状態が、良くなってから、ふと
思いだしたのが鳩の話でした
なんであの時、父を鳩だど思えなかったのだろう。せっかく、まちほで学んだのに
活用できなかったことが残念でした。と
言うお話です
ありがとうございました
こころをつなぐ平塚 (水曜日, 06 8月 2025 20:32)
かずみーさんへ
コメントありがとうございました。
今回の鳩と思えなかった原因は、お父様をあらかじめ鳩に設定していなかったからだと思います。
次回からは「鳩設定」をしてから、活用してみてくださいね。