5/22のまちの保健室(人は人によって傷つき人によって癒される)

サラリーマンの定年退職後の夢として、田舎暮らしをすることが多いのではないでしょうか?

 

定年退職後に過ごす第二の人生の選択肢として、テレビ番組でも見る機会が多々あるように思います。

 

さて、あなたのパートナーが第二の人生の夢を語ってくれたとき、「頼もしいな」と思えますか?それとも「捨てられる」と思いますか?

 

「頼もしいな」と思えるひとは、きっとこれからもパートナーと楽しい時間を過ごすことができるでしょう。お互いに親密な信頼関係が築けている状態です。

 

「捨てられる」と思うひとは、誰もが望んでいない状況を急に想像して「恐れ」を感じてしまいますね。

 

恐れを持つということは、いつ破裂するかわからない風船を抱えている状況と似ています。ドキドキしながら風船を抱えているのは、耐えがたい恐怖です。

 

このように、「恐れ」を感じ「どうしたらずっと捨てられず死ぬまで幸せな家庭でいられるか」と思ってしまう人は、こんな生き方をしてきている可能性があります。


どうせ、私は大切にしてもらえない。

どうせ、私は愛されていない。

どうせ、私はいつか捨てられる。

という大前提で、生きているということです。

 

「どうしたらずっと捨てられず死ぬまで幸せな家庭でいられるか」と考えるひとは、捨てられることが大前提の人の考え方なのです。

 

それでは、どうして「捨てられる」ということが大前提になってしまったのでしょうか?

 

考えられるのは「過去の経験」からで、「捨てられる」経験をした場合、その経験を現在の関係に投影してしまうことがあります。


過去の経験とは、友人や恋人、家族や様々な人間関係から、ものすごく傷ついた経験です。

 

また、私など愛されるに値しないという無価値観や罪悪感からくる場合もあります。

 

では、どうすればいいのでしょうか?

 

もし、昔の経験を投影しているひとであれば、まずどんな過去の経験が投影しているのかに気付く作業が必要です。

 

投影している原因がわかったら、「第二の人生の夢を語ってくれたパートナー」は、昔あなたを捨てた人とは別人であると、ハッキリと意識することです。

 

そして、素直な自分の気持ちを伝えてみてください。


 「過去にこんな経験があって、第二の人生の話を聴いたときも、あなたに捨てられるんじゃないかと不安な気持ちになったの」

 

実は、「恐れ」を感じたのは、パートナのせいではなく、自分の過去の経験が生み出したものだということです。

 

パートナーも、素直な気持ちを伝えられることで、自分の夢が相手にイヤな思いをさせたのではないと感じることができます。

 

ここから、二人の仲での「第二の人生の夢」のキャッチボールのスタートです。

 

人は人によって傷つきますが、その傷は、人によって癒されていくのです。

 

今日のまちの保健室での話題から、ちょっとしたヒントを綴ってみました。